勝手にパワー・スポット、「黒の仏塔(タート・ダム)」

勝手にパワー・スポット、「黒の仏塔(タート・ダム)」 That Dam as a power spot.

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ビエンチャンの中心を東西に貫くサームセンタイ通りの一角を北に曲がり、100m足らず行くと、タート・ダムという奇妙な形をした塔に突き当たります。何故、奇妙な形かというと、ラオスに多くある仏塔は、タート・ルアンに代表されるように、台座が四角形をしています。ところが、タート・ダムは、台座ばかりでなく、その上に積み重なる幾層かが、八角形をしているのです。上に行くほど細く、かつ、丸みを帯びてくるので、先細りの円筒形かと思いきや、最先端の手前まで、八角形です。タイ様式なのだ、と言ったラオス人がいましたが、真偽のほどは、確かめていません。
塔のある場所は、道の突き当りと言いましたが、塔の周囲はロータリーとなっています。塔に突き当たった車は、右回りに回り込んでから、右折することで、南から来た道をさらに北へと進むことができます。ここに、数百年前にラーサーン王国のラオス人が塔を建てました。近年、ビエンチャンの町が発展する中で、この塔を残すために、社会主義国のラオス人がロータリーを作ったのでしょう。

 


塔は、煉瓦を積み上げて造ってあります。同じような角度から撮った、乾季と雨季の写真を並べました。乾季の写真を見てもらうと、煉瓦造りであることがよくわかります。また、雨季の植物の茂りようから、塔の歴史に思いをいたすこともできます。

 


伝説によれば、タート・ダムの地下は、ここから数百メートル南を流れるメコン川につながっていて、その隧道には、龍(ナガ)が棲んでいるのだそうです。ナガは、かつて、東南アジアの各地で広く信仰の対象となった、七つの頭を持つ架空の動物です。現在、ラオスのどこの寺院でも、門、階段の手すり、屋根の棟などにナガが配置されています。タート・ダムでは、ナガは地下にある隧道に棲み、時々、メコン川に出かけて行って、食事をしているのでしょうか。それとも、メコン川そのものが、ナガなんでしょうか。

 


ビエンチャンの住民の中には、今でもナガを信ずる人々がいるらしく、基壇の上のお供えものが絶えることはありません。漫然と町歩きをしていると、寺院の建物のない町の真ん中に、忽然と姿を現す塔に出会う。なかなか、不思議な時間の漂う空間です。近年、急激に増えてきた韓国人の個人旅行の若者達が、カメラを構えて、写真を撮っています。彼らも、タート・ダムの立ち姿に、なんだか奇妙な感じを抱いているのかもしれません。

 

タート・ダム、我がアパートから歩いて3分ほどのところにあります。私は毎朝、この「黒の仏塔」の敷地内の芝生を踏んで、仕事場に向かっています。

 

ラオス情報文化観光省 日本語公式フェイスブック「LaosSimplybBeautifulJ」より転載